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2006年7月 4日 (火)

栗田やすおと緑玉紳士

高校時代、琵琶湖に別荘を持っている友達がいたんです。100メートルを11秒台で走る栗田やすおっていう友達の別荘に高3ぐらいから3年間ぐらい毎年、夏と冬に遊びに行くのが定番のイベントになっていました。夏は琵琶湖で泳いだり、バーベキュー。冬はスキーが出来るし夜は深夜までその別荘でドンチャン騒ぎ。ベタなトランプ遊びや王様ゲームとかやったりして本当に面白かった。

Kyomoto
栗田はジャンプ・コミックス「ジョジョの奇妙な冒険」にでてくるディオ・ブランドーと京本政樹を足して京本を70%ぐらい引いたような感じのルックスで、何となくフットワークが軽くスポーツ万能で”ちょっと変”なイメージ。

高校の昼休みになにげに栗田の足下を見たら足首に装着タイプのダンベルをつけてる事に気付いたんです。詳しく尋ねると空手を習っているみたいで足腰を強くする為、寝る時以外はずっと両足首に3キロずつ計6キロの重しを装着したまんまにしているらしい。マンガのキャラクターがやってそうなトレーニング法を実践している栗田はやっぱりなんかちょっとおかしい。

で、校外学習か何かで一緒に大阪城公園に行った時、20メートルぐらいの高さがある傾斜のきつい石壁に向かって栗田が急に走り出したんです。壁にぶつかる!と思ったその瞬間、栗田は状態を少し後ろに反らし手を使わずにその壁をすごい速さでてっぺんまで登っていったんです。あの時は、ある意味スパイダーマンよりすごかった。忍者検定というのがあったら確実に1級が取れるでしょうね。そんなちょっと変わったパフォーマンスが馬鹿馬鹿しくて面白かった。

大学を卒業して働きだしてからというもの、ほとんど会う機会がなかったので栗田が今何をやってるのかイマイチよく知らなかったんですが、聞いた話によると、数々の映画賞を受賞した新進気鋭の映画監督になってしまってるとの事。

数年前に同窓会で栗田と会った時はパペットアニメをやっているとか、レイ・ハリーハウゼンを超えたとかなんとか、すごい事を言ってるなと思ってましたが、まさか本当に映画を作ってるとは思わなかった。

装着タイプのダンベルをひそかに足首につけているようなストイックな努力家、栗田やすお監督の映画「緑玉紳士」は僕がイメージする”ちょっと変で面白い栗田”が総合的に働いてそのまんま映画化されたような不思議で楽しい作品でした。

何よりすごいのは、ストーリーはもちろん、キャラクターや空間のデザイン、その原型と塗装、演出、編集作業、照明、カメラワークに至るまで全部、栗田1人がやっているという事。栗田がやっていないのは音楽だけ。楽器を触ってないという事ぐらい。

パペットアニメ「ウォレスとグルミット」を観てインスパイアされ、栗田はパペット技術を独学で学び「緑玉紳士」は4年がかりで完成したそうです。1秒間に約15コマ必要だというアニメーションには、1日12時間没頭してやってても15秒間しか作れないというからものすごい忍耐と精神力が必要ですよね。365日のうち360日、暗い部屋にこもってずっと作業を続けてたそうです。で、この映画は声優陣も魅力。我修院達也は「鮫肌男と桃尻女」の時から好きです。

別荘でお世話になったし、友達だからオススメしているというわけではありません。フットワークの軽い栗田のような”スピード感のある映像””ちょっと変で面白い世界”を皆さんもこの映画で体感してください。

栗田君、episode2も是非楽しみにしてます。

Ryokutamashinshi

「緑玉紳士」公式ウェブサイト

栗田やすおHP

Kurita
このブログを見た栗田から早速メールが来ました。構成作家の三木聡さんとのショット。

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