
『沈まぬ太陽』 87点
期待通りでした。社会人はもちろん、サラリーマンは是非観るべきですね。
本編は3時間22分という“超”長尺。中盤に10分間のインターミッションがありました。過去に劇中で休憩が設けられた邦画は『七人の侍』と『赤ひげ』で、本作はそれ以来だとか。
緊迫したシーンの連続で長さを感じなかったというのは嘘で、やっぱり長かったです。のぞみ新大阪〜東京間にさらに1時間プラスですからね。原作は5巻からなる大作なので、『レッドクリフ』や『父親たちの星条旗』のように2部作にしても良かったような気がします。観る前にそれなりの覚悟がいる事自体がリスキーだし、もったいない。
それでも・・、それでも劇場は満員でした。しかもシニアらしき人がえらく多かった。観終わった後、色んな意味で疲れました。
内容にあまり触れたくないのですが、少しだけ。
国民航空(モデルはJAL)の労働組合長として、会社と対立する立場だった為に10年におよぶ懲罰人事で海外の僻地勤務を命じられる恩地(渡辺謙)と、早々に労働組合を抜け上司の言われるがままに動き、エリートコースを歩み始める同期の行天(三浦友和)。
そして恩地の海外勤務が始まって10年が経った頃にジャンボ機墜落事故が起こる。10年ぶりに日本に戻って来た恩地は遺族達の世話係に任命される。
会社の為と思い信念を貫く恩地と不正を働き仲間を裏切ってでも出世街道を進む行天。
組織の一部としてでなく個である自分を尊重するがゆえに、恩地は家族までも苦しめてしまう。
一人の人間の行動として観ると正義(恩地)と悪(行天)という描写は、はっきりしているんですが、会社、組織として見た場合は、どちらの行動が正しいのかは、人それぞれだし、感じ方も違うんだと思います。
物語の終盤で、恩地の息子が両親のこれまでの行動に理解を示す言動をとるんですが、ここが一番、胸が熱くなりました。
後、どこまでがフィクションでどこまでが真実なのか知りたくなりました。